Diaryの日記帳

映画、アニメの感想を中心に掲載します。

「天気の子」感想

大した神経はあんたのほうさ、トァン。
俺は同僚としてのあんたを知っている。
いま世界中で起きている大混乱なんて気にしちゃいないさ。

伊藤計劃『<harmony/>』

僕は雨が好きだ。
傘に当たる雨の音は心地良いし、夜になると、コンクリートで出来た道路は巨大な鏡と化し、車のライトや信号機の光を反射する。
にぎやかで、きらびやか。
加えて、雨は記憶を揺らす。
道端にできた水たまりに波紋が広がるように、頭の中で圧縮されいた過去の記憶が、次々に展開されてゆく。
目を閉じて開けば、あの頃に戻れそうな気がする。
そんなことは無理だけど、いつもより思い出の近くにいることは悪い気分ではない。
戻れなくても、忘れ去られることなく頭のどこかにあるということが、僕にとっては嬉しい。

天気って不思議だ。
ただの空模様に、こんなにも気持ちを動かされてしまう。

主人公の帆高はそんなことを思った。
同じようなことを、僕は雨が降るたびに考えていた。

というわけで、新海誠監督最新作「天気の子」ようやく観てきました。
正直「君の名は。」より好き。
君の名は。」はRADWIMPSのMVを観たという感じだったけれど、「天気の子」はそういう印象を受けなかった。
そこまで音楽の主張が激しくない。

結構思い切ったことをした映画だな、とも思う。
上映中は終始ニヤニヤしていた。

うふふ......Diaryってこういうの好きなんでしょ?

そうです。
大好きです。
ありがとうございます。

特に僕は、結末が好き。
僕がどんな話を好きなのか、どうしてその作品が好きなのか、ようやく分かった気がする。